一眼カメラは本当に必要か。スマートフォンでも十分説を考える

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スマートフォンの画質の向上が目まぐるしく、「一眼カメラなんて必要ないよな」という声すら出てくるようになりました。

執筆時の2023年の状況としては、一眼カメラは不要という事について、半分は正解だと思っています。

簡単にいうと、一眼カメラが必要な人もいるし、必要じゃない人もいます。

では一眼カメラが必要な人とはどんな人なのでしょうか?

一眼カメラの強みと、その現実という目線から、一眼カメラの必要性を考えてみました。

目次

画質においては一眼カメラが圧倒的

デジタルカメラにおいて、長く言われている事が画質の問題です。

画質は主にイメージセンサーのサイズに依存し、大きい方が有利である事から、画質においてイメージセンサーが小さいスマートフォンが一眼カメラに勝ることは絶対にありません

スマートフォンが一歩進んでも、一眼カメラも一歩進みます。

画質の違いを見分けられるのかは別問題

一眼カメラが必要ないと言われている背景には、一般用途ではスマートフォンの画質も十分満足できるレベルになってきた事があります。

例えるなら高級料理店で食べる料理は美味しいですが、ファミリーレストランで食べる料理も美味しいですよね。

「高級料理も良いけど、ウチはコスパの良いファミレスで満足」そんな家庭がある事は言うまでもありません。

更に画質の良し悪しは、PC等の大きなモニターの方が分かりやすいのですが、最近の写真を見る手段はスマートフォンです。

スマートフォンの画質が良くないとしても、小さなモニターでは画質の悪さがそう目立たず、デメリットが上手いこと帳消しにできてしまいます。

レンズ交換による表現の幅の広さ

一眼カメラの一番のメリットがレンズ交換によって、被写体に合わせてレンズの交換が可能という事です。

スマートフォンでもAIを使ったボケなどがありますが、あくまで合成であり、自然なボケというのは一眼カメラならではの特化分野とも言えるでしょう。

必要なのはニッチなジャンルのみ

スマートフォンが抱えていた問題が、ズームによる画質の劣化でした。

シングルカメラがメインだった当時は、トリミング(切り取り)をしてズームをしているように見せているだけでした。

トリミングをすると画質の荒さも目立ち、イメージセンサーの小さなスマートフォンでは大きなデメリットです。

これを解決したのがトリプルレンズです。

トリプルレンズは「広角」「標準」「望遠」でそれぞれのイメージセンサーを搭載しており、ズームによる画質の劣化を大幅に軽減しました。

1台で風景から人物まで撮影できる。これには一眼カメラも驚き。

トリプルレンズによって、画角の自由を得たスマートフォンの苦手な被写体はと言えば、超望遠を必要とする運動会の撮影や、小さな昆虫の撮影など、一般的にはあまり必要のない被写体ばかりです。

運動会を撮りたい場合は、望遠に特化したネオ一眼というデジタルカメラもあります。

周辺機器による描写の変化

一眼カメラはレンズ交換の他にも、周辺機器も豊富です。

しかし、ここまで来ると、かなり本格的なので、深くは解説しません。

有名どころな周辺機器ではフラッシュや、フィルターなどがあります。

普通は使わない

カメラの周辺機器は撮影する被写体によって大きく変わります。

人物や静物を撮るならストロボはほぼ必須ですが、風景においてはほぼ使いません。

他にも、彩度(鮮やかさ)を上げるフィルターや、星を綺麗に見せるフィルターもありますが、どれも被写体に応じて使用する物です。

本格的にカメラをすると必要になりますが、一眼カメラの入門段階でも必要の無い物です。

設定変更の容易さ

全てのカメラの明るさは、「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」の3つで構成されており、もちろんスマートフォンでも同じ仕組みで明るさをコントロールしています。

一眼カメラとスマートフォンで同じ写真を撮っているにも関わらず、一眼カメラのボディがごちゃごちゃしている理由は、この明るさをコントロールをするためのダイヤルが付いているからです。

この設定を変える事により、描写が変わります。

スマートフォンにも似た機能はあるのですが、操作をする柔軟さや快適さは一眼カメラが有利であり、

最近のスマートフォンでも一眼カメラと同様に設定を変更できるモデルも存在しますが、操作をする柔軟さや快適さを言うなら、圧倒的に一眼カメラの方が操作しやすいです。

この設定の変更に面白さを感じるか否かが一眼カメラが必要か否かの分かれ道となっているように僕は思います。

写真を楽しみたいなら一眼カメラは必要!!

カメラは写真を撮る道具であり、ただカメラを構えて撮るだけならスマートフォンと何ら変わりはありません。強いて言えばほんの少し画質が上がる程度です。

最近はコンピュテーショナルフォトグラフィーの発展による空間認識能力の向上によって、撮り方によってはスマートフォンの方が綺麗に撮れてしまう事もあり得ます。

そんな時代におけるカメラの必要性は、写真に撮影者の意識を反映させたAIを超えるオリジナリティーだと僕は思います。

どれだけカメラの技術が発展しようと、カメラには『人の意思』や『どう撮りたいか』という事まで理解できません。

撮影者の意識を最も反映できるカメラが一眼カメラであり、スマートフォンにはそこまでの技術は備わっていません。

初心者のうちは気にする必要はありませんが、一眼カメラは編集のポテンシャルも高いです。

写真編集について興味があれば、こちらもチェックしてみてください。

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