手持ち夜景のコツを熟練度別に解説。F値やシャッタースピードはこう決める!

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俺「え?なんで三脚持ってないの?」

友人「普通はお前みたいに車に常時三脚積んでねぇから!」

そんなショックな事を言われて、どれくらいの時間が経ったでしょう。

まぁ確かに三脚って邪魔ですもんね。

三脚の主な出番はというと、やはり暗くなってからで、暗くなるピンポイントのタイミングで使用というのは、気軽にカメラを楽しみたい人には邪魔な道具なのかもしれません。

わかる。気持ちはわかるが、三脚は無くてはならんアイテムなんや…。

心の中でそう叫びながら、僕は友人に手持ちで撮影するポイントを解説しました。

そんな内容の横展開です。

目次

最重要項目は手ブレを最大限抑える

手持ち夜景の難しさのポイントは、手ブレです。

まず大きなポイントとしては、三脚が無いからと言って、手持ちしか選択肢が無い訳ではありません

  • ベンチの上にカメラを置く
  • スマートフォンやレンズキャップでカメラの角度を調整
  • セルフタイマーでシャッターを押す

など、探せば意外とカメラから手を離す方法はあるものです。

そんな事も不可能な場合は以下の方法を試してみてください。

手ブレを軽減する基本

ここからが本題の手ブレについて。

極端に考えればすぐに分かりますが、手ブレは望遠より広角の方が目立ちにくいです。

そこで手ブレを抑えるために、画角は広角端にしましょう。

しかし広角端にしたからといって、もちろん手ブレがゼロになるわけではありません。

きちんと拡大して手ブレしていないか確認しましょう。

他のポイントとして、

  • 手すりに肘を固定する
  • 腕と脇にカメラバッグを挟む

といった、物理的に腕を固定する方法もかなり有効です。

ベクトルの違う考え方として、写真を暗くする(正しい明るさで撮る)事も重要です。

別の記事でもありますが、カメラには明るさが分かりません。

特に夜景などの暗いロケーションではカメラは「暗い」と判断して、写真を明るくするために光を多く取り入れようとします。

そうするとより手ブレのリスクが高まるので、シャッターを押す前に写真の明るさをきちんと確認しておく事も手ブレを抑えるポイントの一つです。

右も左も分からないならスマートフォンに頼る

ここまでの説明で既に、「なんか面倒臭いなぁ」と思っている人はスマートフォンで撮影してみてはいかがでしょうか?

一眼カメラ方がスマートフォンより綺麗に撮れる事は間違いありませんが、それはあくまで手ブレを防いで綺麗な写真が撮れる場合の話です。

「まだ一眼カメラは勉強中」という人は、スマートフォンを使ってみるのも選択肢の一つです。

カメラ性能の良いスマートフォンなら以下の特徴があります

  • 強力な手ブレ補正
  • F値の低い(取り込む光が多い)レンズ
  • AIで夜景を認識

このように、スマートフォンは一眼カメラより夜景向きのメリットが豊富なんです。

一眼カメラで手ブレする場合はスマートフォンに戻ってみるのもアリです。

ズボラなアナタはシャッタースピード優先オート

「アレコレ細かい設定を覚えるなんて、ちょっと自信がない」という人はシャッタースピード優先オート(Sモード、Tvモード)がオススメ。

設定は手ブレが起こらないシャッタースピードに設定します。

手ブレが起こらないシャッタースピードは大まかには「1/焦点距離sec」です。

これに加えて、最近のカメラやレンズには手ブレ補正も搭載されていますし、紹介した「肘や脇を固定する」といった対策を取れば、より長いシャッタースピードでも撮影できます。

ISO感度はオートに設定しましょう。

これで無理なら諦めるか、次のマニュアル露出に挑戦。

とことん拘るマニュアル露出

ここまで来て言うのもアレなのですが、実はどんなカメラでも手持ちで夜景は撮れます。

方法としてはカメラのISO感度を限界まで上げる。それだけで手持ちで夜景は撮れます。

ISO感度がオートの場合は、設定によって限界が設定されている場合があります。

ISO感度とは電気の力で光を増幅する明るさの調整機能です。

ISO感度は上げると写真が明るくなりますが、上げるほどノイズが出るという諸刃の剣とも言える設定です。

そこでISO感度をどこまで下げられるかが重要になってきます。

ISO感度を下げるには

ノイズを下げるにはISO感度を下げるしかありません。

そのISO感度を下げる方法というのは2つあり、その1つがシャッタースピードを伸ばすという事。

ここまでで紹介してきた、手ブレしないシャッタースピードというのはISO感度を下げるために設定していたと言っても過言ではありません。

ISO感度を下げるもう1つの方法がレンズの絞りで、絞りを開く(F値を低くする)事で取り込む光が多くなり、ISO感度を下げる余裕ができます。

手持ちの夜景なら、まずは開放(F値が一番低い)で撮ってみましょう。

ここまでの設定を全てまとめると

  • 手や腕を固定する
  • 広角で撮る
  • 手ブレしないギリギリのシャッタースピードにする
  • F値を最も低くする

そして上の設定に合うISO感度に設定すればOKです。

ISO感度に余裕があるようなら、F値を上げて収差を低減する選択肢も出てきます。

編集をすると仕上がりがランクアップ

最後に、夜景写真の仕上がりを更に1ランクも2ランクも上がるコツについて。

写真編集をすると、写真の仕上がりに自由度が増すのは知っている人も多いでしょう。

写真編集のポイントの一つに「少し暗く撮っておく」という点があります。

写真は白飛びよりも黒潰れの方が色が戻ってくる事が多いため、明るさを少し暗めに撮って、後の編集で明るく持ち上げるのです。

写真を暗く撮るという事は、つまりシャッタースピードを短くする(=手ブレが軽減)余裕ができます。

もちろんシャッタースピードだけでなく、絞りやISO感度を下げて、収差やノイズの低減も選択肢の一つです。

また、編集ソフトにはカメラの内蔵のノイズ除去機能よりも高度なノイズ除去機能も備わっており、写真のクオリティの向上は約束されているようなものです。

どんな編集ソフトがあるのが、是非チェックしてみてください。

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