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写真は基本的に手ブレしなければOKである事から、あまり注目されないシャッタースピード。
その延長に長時間露光があり、カメラを三脚に据える事で星空や夜景の撮影が可能になります。
この中間に当たる撮影方法が流し撮りという技法でしょうか。
手持ちで手ブレを味方つける撮影方法は、撮影者の技術が大きく左右します。
練習必須とも言える撮影テクニックなので、その練習方法について解説します。
手ブレを利用して撮影する流し撮りですが、手ブレが起こるか否かはレンズの焦点距離によっても違いがあり、広角の方が手ブレは目立たなく、望遠になるほど手ブレが目立つようになってきます。
つまりレンズの焦点距離によって流し撮りに最適なシャッタースピードは変わるため、「シャッタースピード1/10秒くらいから練習しましょう」と簡単に言う事ができません。
そこで、練習の目安として手ブレしないギリギリのシャッタースピードを目安にしてみましょう。
一般的に、手ブレは焦点距離分の1秒を超えると起こりやすくなると言われています。
例えば50mmのレンズを装着しているなら、1/50秒。600mmのレンズを装着しているなら1/600秒です。
このシャッタースピードは、手ブレしないギリギリの目安ですが、油断すると手ブレが起こるシャッタースピードでもあります。まずはここを目安にスタートしてみましょう。
シャッタースピード優先オートに設定し、自分が使いたい焦点距離を目安にシャッタースピードを決めます。
焦点距離をAPC-Cの場合は1.5倍、MFTでは2.0倍にする事をお忘れなく。
意図としない方向へのブレ対策で僕は手ブレ補正はONにしています。
注意点として、日中の撮影において流し撮りはそこそこの長時間露光です。
絞りを閉じてもISO感度を下げても露出が高めとなる場合は、NDフィルターを使用して光量を下げる必要があります。
単なる練習なら夜の方がロケーションは最適です。
流し撮りにおいて難しい事は、シャッタースピードより被写体との距離感や速度に合わせる事です。
いくらシャッタースピードを手ブレするギリギリに設定していても、肝心の被写体の動きが遅くては変化のある流し撮りは撮れません。これは被写体との距離においても同様です。
動きが出る | 動きが出ない | |
---|---|---|
距離 | 近い | 遠い |
速度 | 速い | 遅い |
こればかりは実際に撮影してみないと何とも言えません。
紹介したシャッタースピードより短くても、被写体が近かったり、速度が速かったりすれば流し撮りが撮れるケースも十分にあり得ます。
つまり、流し撮りにおいてシャッタースピードは状況に応じて臨機応変に対応するしかありません。
「習うより慣れろ」とはこの事だな。
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