第4話:ワガママ姫と焦点距離|彼女が動けば、世界が動く

レンズに刻まれた「◯◯mm」という焦点距離は、写真にどれくらいの範囲が写るかの目安になる数値です。

この焦点距離とカメラのセンサーサイズの組み合わせによって、写真に写る範囲(画角)が決まります。

  • 広角(数値が小さい):写る範囲が広い
  • 望遠(数値が大きい):写る範囲が狭い

同じ場所に立っていても、広角と望遠ではまるで別の描写になります。

 広々とした丘への散歩、
   テラスでのアフタヌーンティー。
 彼女の空間は、ボクが作り出す。

センサーサイズによる「35mm判換算」の定義

同じレンズを使っても、装着するカメラのセンサーサイズによって実際に写る範囲は異なります。

これを「フルサイズ」を基準として計算し直すのが「35mm判換算」です。

「実際に写る範囲」を把握するために、以下の倍率を基準にします。

  • APS-Cサイズ:焦点距離を約1.5倍にして考える
  • マイクロフォーサーズ:焦点距離を 2.0倍にして考える

例えば「50mm」のレンズをAPS-C機につけると、換算75mm相当。つまり「少し望遠寄り」になります。

マイクロフォーサーズなら50mmは換算100mm相当。完全に「望遠レンズ」の画角です。

焦点距離ごとの「視覚的効果」

35mm判換算後の数値(画角)が、写真の印象に大きく影響します。

代表的な焦点距離の特徴をまとめました。

  • ~24mm
    • 手前が大きく奥が小さく見えるため、遠近感が強調される
    • これによりダイナミックな演出や立体感を表現しやすい
  • 35mm
    • 被写体と周囲の環境をバランスよく写せる
    • 広角寄りの画角なので、環境を取り込みつつ被写体を自然に見せられる
  • 50mm
    • 被写体がちょうど良い大きさで画面に収まり、余計なものが入りにくい
    • 標準レンズの特性で、自然な見え方を再現できる
  • 85mm
    • 被写体を大きく切り取り、背景を整理して印象的に見せやすい
    • 遠くの被写体を引き寄せて画面に収める
  • 200mm~
    • 遠くの被写体も大きく切り取り、背景を圧縮して被写体を際立たせられる
    • 距離感の圧縮によって、奥行きの違いが縮まる

レンズの「画角」を把握する

35mm判換算とは、レンズを交換する前に「この組み合わせなら、これくらいの範囲が写る」という感覚を身につけるためのものです。

重要なのは、カメラのセンサーサイズとレンズの焦点距離から計算した35mm判換算ではありません。

「主題(見せたいもの)」と「副題(周りの状況)」のバランスです。

  • 広角レンズ:
    • 主題が小さくなり、副題(背景)の情報量が増える
    • メリット:「どこで何をしているか」は伝わる
    • リスク:余計なものが写り込む
  • 望遠レンズ:
    • 主題が大きくなり、副題(背景)の情報量が減る
    • メリット:余計なものを画角から外しやすい
    • リスク:「どんな場所にいるか」は伝わりにくい

撮影者がすべきことは、主題と副題の「情報量の比率」をレンズ交換によって調整することです。

その試行錯誤こそが、写真の面白さです。

 ボクが作る空間と、
  彼女の望みが重なった瞬間とき

   世界は最も美しく輝く。
 次の空間を作り出したとき
  そこにプリンセスの姿はなかった。

姫のワガママ

雑多なのは論外。
広すぎるのは退屈。
それを考えるのが あなたの役目よ。

Next Invitation
次の空間に花畑を用意したよ。
  花は美しいけれど、
    今回は脇役だ。
 主役はもちろん、プリンセスさ。

第6話:ワガママ姫と絞り|彼女の瞳も、彼女の景色も。その加減は僕が決める

僕とワガママプリンセス

「理屈」を「愛」に変える、10のレッスン

Pro

ワガママ姫と撮影エラー

L 1

ワガママ姫と最初の1枚

L 2

ワガママ姫と露出補正

L 3

ワガママ姫とオートフォーカス

L 4

ワガママ姫と焦点距離

L 5

ワガママ姫と撮影モード

L 6

ワガママ姫と絞り

L 7

ワガママ姫とシャッタースピード

L 8

ワガママ姫とISO感度

L 9

ワガママ姫と露出の三要素

L10

ワガママ姫とマニュアル露出(準備中)

Epi

ワガママ姫とRAW現像(準備中)

いいから、カメラ持って外行こうぜ!

俺のデジモノ手記


01 思考の章

写真は、楽しければ良い


02 技術の章

カメラで、遊ぶ


03 表現の章

「誰か」の真似は、もう終わり


04 結実の章

今の僕の答え


付録

使用機材とカメラ設定