同年代にも子供のいる友達や同僚が増えてきた今日この頃。
家族の話をする中で「うちの子供の写真見てください!」という後輩も居たりで、とても楽しく話をしている反面、
写真はそう撮るんじゃねぇんだよ、もっと可愛く撮れるだろ!
と思ってしまう自分もいます。
一眼カメラもスマートフォンでも、処理エンジンの向上によって、明るさやピントの調整は簡単になりましたが、まだまだ撮影者の技術的な部分は多く残っています。
大まかなポイントとしては、以下の事が挙げられます。
- 腰を落とす
- 横位置で撮る
- 少しズームする
- シャッターを押しまくる
会話の中で簡単にアドバイスする事も多いのですが、この記事ではそんな内容を少し嚙み砕いて解説していきたいと思います。
目線は子供に合わせる
まず解説するのは、自分のカメラポジション。
多くの人が、自身が立ったまま子供を見下ろす形で撮影している様子をよく見かけます。
この状態で撮っていると、子供の他に地面が写真の中を大きく占有するため、情報量として物足りない写真になりがちです。
子供の撮影においては、まず腰を落として撮る事からスタートしましょう。
腰を落とした状態でカメラを子供に向ける事によりカメラが水平になり、周囲の状況が副題として入るようになります。
これはカメラ用語で言う、ローポジションの水平アングルです。
カメラってステキ!
横位置で撮る
先ほど簡単に紹介したように、写真において副題とはとても重要なポイントです。
副題というと専門用語のようで、少し身構えてしまうかもしれませんが、子供の撮影に関しては、子供が主題で、撮影の場所が副題と言ったイメージで簡単に捉えてください。
この副題を入れて撮りやすいの構図が横位置(横長)です。
横位置はランドスケープ(風景)フォーマットとも呼ばれており、人物+αを入れるのにも最適な構図です。
子供と出かけた時の写真は、どこで撮ったのかも写真として残したいので、横位置で撮影地の状況も絡めて撮りましょう。
一眼カメラは持った状態で横位置なので、あまり気にする必要はありませんが、スマートフォンではそのまま撮ると縦位置となるので、最初のうちは横位置で撮るように意識してください。
「どこで撮ったか伝える」というのは記録写真としての重要な役割です。
副題が無いなら縦位置が効果的
ちなみにですが、写真の中で人物が綺麗に収まる事から、縦位置(縦長)はポートレート(肖像)フォーマットと呼ばれています。
副題(風景など)が無い場合は縦位置が無駄がなく、良い仕上がりになります。
- 幼稚園の制服
- 小学校のランドセル
- 七五三
- 新しい服
- バストアップ(胸から上)
「主役は子供だけ」「余計なものは入れない」という場合は縦位置での撮影がオススメです。
少しズームする
スマートフォンの場合は機種によって変わるかもしれませんが、スマートフォンでも一眼カメラのズームレンズでも広角でカメラが起動します。
広角レンズは以下のデメリットがあり、人物の撮影に適していません。
- 全体が小さく写る
- 周囲が歪む
広角で撮ると、主題のはずの子供が小さく写ってしまい、「何が主題かわからない」といった失敗に繋がります。
これに対する間違った対応が、「歩いて子供に近づく」ということで、近づくことにより広角レンズ特有の歪みが発生します。
人物に歪みが生じると、顔や身体が外側に膨らみ、太っているように写ります。
広角レンズによって子供が小さく写ってしまう場合の正しい対応は、近づくのではなく、カメラ(レンズ)をズームする事です。
広角側で撮影時に歪みがでました。歪ませないで、撮影するにはどうしたら良いですか?|Panasonic
とにかく撮りまくろう!
プロカメラマンも含めて、人物撮影は大量に撮って、後でセレクトするのが一般的です。
自分の子供を撮る場合は、「自宅に帰ってチェックをすると目瞑りだった」「現地でチェックしている間に最高の笑顔」といったリスクを避ける目的もあります。
たくさん撮る場合の課題は被写体(子供)の精神力で、1箇所にどこまで長い時間留まれるかという事ですが、そこは子供なので諦めるしかありません。
5〜10枚くらい撮っておけば大丈夫じゃないかなぁ。
写真のセレクトではPCで写真を管理する一眼カメラより、モニターの小さいスマートフォンの方が不利ではありますが、撮影枚数が少ない事がメリットとなって、大きな負荷にはなりません。
お互いが楽しければ、採用カットはどんどん増える
一番大切な事はお父さんもお母さんも楽しく写真を撮ることです。
「上手に撮れない」とネガティブになるくらいなら、カメラはカバンに入れて子供と遊ぶ事に専念しましょう。
子供って親の機嫌に敏感だしね。
実際問題として、風景と子供を絡める構図を考えても、子供は自由に動き回るものなので、ほとんど上手く撮れません。
カメラマンが相手だと大人しいのに、親が相手だと遊びのスイッチが入ってしまうのは、親として嬉しい反面、撮影者としては困ったものです。
俺も親だからわかるぞ
究極を言うなら副題まで深く考えず、「子供を撮っていたら偶然風景も入っていた」という、下手な鉄砲もナントカ戦法も狙っていきましょう。
プロカメラマンの撮った写真も良いですが、プロカメラマンよりお父さんお母さんの方がシャッターチャンスが圧倒的に多いのは言うまでもありません。
それにカメラマンよりお父さんお母さんの方が子供の笑顔を作る方法をよく知っています。
これ以上はもう何も言う必要はないでしょう。
親としては副題が悪くても、最高の笑顔が撮れていれば全く問題ないしな。
あなたのカメラテクニックが「自分の子供の写真ならカメラマンにも負けない」と言えるくらい上達する事を祈っています!