写真の仕上がりや編集の項目として一番身近な項目とも言える、「彩度」「コントラスト」「シャープネス」。
絞りやシャッタースピードとは異なり、カメラ内の設定から写真の仕上がりを変更するので、ジャンルとしては「編集」に当たります。
ただ、カメラの背面モニターは小さいので、「どこがどう変わったか分からない」という事もありますよね。
そこで、この記事では、「彩度」「コントラスト」「シャープネス」とは一体何がどう変わる項目なのか解説していきたいと思います。
メーカーによって入口の名称が異なる
まず注意してほしい点として、「彩度」「コントラスト」「シャープネス」の3つの変更方法について。
この3つの項目はメーカーが異なっても呼び方はほぼ同じですが、設定をする入口の名称が、キヤノンでは「ピクチャースタイル」、ソニーでは「クリエイティブスタイル」などと呼び方が異なります。
Canon | ピクチャースタイル |
Nikon | ピクチャーコントロール |
SONY | クリエイティブスタイル |
PENTAX | カスタムキー |
Panasonic | フォトスタイル |
FUJIFILM | フィルムシミュレーション |
OLYMPUS | ピクチャーモード |
「彩度」「コントラスト」「シャープネス」を変える前に、ざっくり仕上がりを変えるのが上の設定です。
この設定を反映した後、更に奥の「彩度、コントラスト、シャープネス」を微調整して作品を作っていきます。
色の濃さをコントロールする彩度
彩度は読んで字のごとく、写真の鮮やかさです。
カメラ側では彩度のコントロールからモノクロに変更する事はできませんが、編集ソフトで彩度を最低にするとモノクロ写真になります。
逆に彩度を上げすぎると、ベタッとした質感になり、写真らしさが失われてイラストのような表現になってきます。
簡単で分かりやすい反面、素人でも知っている有名な補正なので、「加工だ!」と言われやすいかもしれません。
マイナスしすぎ | マイナス | プラス | プラスしすぎ |
モノクロ | 淡い | 鮮やか | 色飽和 |
明暗差をコントロールするコントラスト
コントラストとは写真の明暗差をコントロールする項目です。
コントラストを上げると、明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなり、くっきりとメリハリのある写真に仕上がります。
逆にコントラストを下げると、明暗差が減り、ふんわりと優しい印象の写真に仕上がります。
マイナスしすぎ | マイナス | プラス | プラスしすぎ |
ねむい印象 | 優しい | メリハリ | 違和感 |
輪郭をコントロールするシャープネス
シャープネスは名前の通りですが、あえて日本語にすると鮮鋭度でしょうか。
シャープネスを上げると写真の輪郭部分のコントラストが強調され、名前の通りシャープな仕上がりになります。
輪郭部分なのでなかなか効果が見えにくいのがシャープネス。(一応胸の赤いネジの部分の立体感が増しています)
仕方がないので、別の画像を用意しました…。
全部エヴァで統一したかった
上の画像では、グラスのボウル部分がクッキリしているのが分かると思います。
シャープネスとコントラストでは混同してしまいそうですが、コントラストは写真全体の明暗、シャープネスは輪郭部の明暗と覚えておきましょう。
マイナスしすぎ | マイナス | プラス | プラスしすぎ |
ぼやける | 柔らかい | 硬い | 階調が無くなる |
上げるとノイズが出るので、僕はあまり触らない
上げるとカッチリ、下げるとふんわり
「彩度」「コントラスト」「シャープ」の3つは基本的に上げるとしっかり描写し、下げると緩めの表現となります。
ザックリですが慣れるまでは「上げるとカッチリ」「下げるとふんわり」と覚えておくと良いでしょう。
また、全ての設定を上げるだけではなく
- 彩度を下げて、コントラストとシャープネスを上げる
- 彩度とコントラストを上げて、シャープネスを下げる
というように、色々な設定を変更して写真を楽しんでみてください。
自宅でじっくり編集するのがオススメ
紹介してきた「彩度」「コントラスト」「シャープネス」ですが、紹介したように、カメラの設定項目としては少し奥にあるため、次へ次へと撮影する場合はかなり窮屈です。
またカメラの小さな背面モニターではどう変わったか分かりにくいため、現地の設定変更はあまり現実的ではありません。
そこでオススメしたいのが自宅でのRAW現像です。
RAW現像は今回の記事で紹介した「彩度」「コントラスト」「シャープネス」以外に、露出の変更やトーンカーブなど、様々な項目を細かく編集できます。
庵野監督の口からではなく、作品から山口県愛を出すスタイルが好き。