カメラの面白さに気づくと、別のレンズが欲しくなってくるものです。
レンズの交換といえば写真の醍醐味の一つです。
しかし新しいレンズを買おうと思うと、なかなか高い買い物です。
カメラで数万円したのに、レンズだと十数万円なんて物も珍しくありません。
そんな高い買い物で失敗はしたくありませんよね?
色々なサイトを見ていると、2本目におすすめのレンズは50mmの単焦点という答えを出している所もありますが、僕はそれは違うと思っています。
その理由と、僕の思うおすすめのレンズの探し方を紹介します。
50mm単焦点は1本目のレンズ
僕は50mmは1本目のレンズだと思っています。
「カメラを買うときにボディを単体で購入して、レンズは別売りの50mmの単焦点を購入した」という事。
カメラを買った時に、ズームレンズの同梱を買った人は違います。
50mmの単焦点は確かに癖の少ないレンズです。
そのため僕としては1本目におすすめしたいレンズです。
50mmの単焦点レンズを使い続けていると、「もっと広角でダイナミックに撮りたい」とか「もっと望遠で近くに写したい」という”もっとこう撮りたい”という自分の撮りたい写真が見えてきます。
そういう目安のために50mmの単焦点は1本目におすすめしたいレンズです。
50mmは「レンズが変わった」と体感しやすい
カメラを買った時に付属するキットレンズは望遠に近づくにつれて、F値が高くなりボケにくくなります。
例えばソニーのキットレンズでは望遠端の35mm(35mm判換算50mm相当)の画角ではF5.0です。
一般的に購入しやすい35mmF1.8の単焦点を購入した場合、キットレンズの35mmF5.0と比べて約8倍の光を取り込む事ができるようになります。
光を取り込む量が多いとメリットも多く、更に大きなボケを作れるのは魅力です。
変わったという点で言うと、50mmでも悪くはありませんが、もっと視野を広げて別の選択肢も増やしましょう!
まずは今のレンズの画角に満足しているか
僕にとって50mmは1本目のレンズですが、最初はみんなキットレンズ(買ったら付いてくるレンズ)を買ってしまいます。
そんなキットレンズを使ってきた人にまず聞きたい事は、「今の画角で満足してる?」という事です。
キットレンズは基本的に24-70mm相当のレンズが付属します。
このレンズで問題なく撮れていますか?
2本目のレンズを選ぶにあたり、一番最初の分岐点として「扱える画角を増やす」という選択肢と「今の画角内で表現力を追求する」という選択肢があります。
満足していない人は扱える画角を増やす

扱える画角を増やすという事は、今のキットレンズの画角に満足していない人です。
「風景をもっとダイナミックに」とか「野鳥をもっと大きく」とか、そういった希望を持っている人です。
こういう人は2本目のレンズは広角ズームや望遠ズームも選択肢に入ってきますし、広角単焦点や望遠単焦点も視野に入ってきます。
ただ単焦点で失敗するのは怖いので僕は失敗の少ないズームレンズをお勧めします。
ズームレンズで画角に満足したら、次の「満足している人は今の画角内で表現力を追求する」というステップに進むのがベストルートだと思います。
満足している人は今の画角内で表現力を追求する
標準域の58mmF2.0で撮影
ズームレンズの今の画角で満足に撮影できている人はこちらです。
単焦点レンズというズームのできないレンズを選びます。
単焦点レンズは明るい(F値が低い)レンズがほとんどです。
明るいレンズは一眼カメラでお馴染みの大きなボケをつくれる他、シャッタースピードを短くして手ブレを軽減したり、ISO感度を下げて画質を向上したりする事ができるレンズです。
自分の好みの画角を知る

写真には撮影した時刻やホワイトバランスなど様々な情報が残されています。
そしてズームレンズを使っている場合は、どの焦点距離(画角)で撮影したのかも記録されています。
過去の写真を確認して、自分がどの画角(何mm)で撮った写真が一番多いかを確認してみましょう。
パソコンの写真の管理ソフトを使えば、検索機能を使って簡単に自分が使ってきた焦点距離を確認する事ができます。

撮影枚数が一番多い焦点距離が、自分が一番好きな焦点距離と言えます。
単焦点レンズを買う前に自分の好きな画角を探そう!
2本目は50mmという人も多いですが、50mmというのは”自分の好きな画角を探すのに最適”な焦点距離です。
自分の好きな焦点距離はキットレンズでも探せますし、好きかも分からない50mmをわざわざ買う必要はありません。
「まだ自分の好みの画角が分からない」という人は、キットレンズのままで自分が今何ミリで撮影しているのか意識して撮影する事で、自分の好みが必ず見つかります。
単焦点レンズが全てにおいて正義なわけではない
この記事では単焦点レンズが最終地点のように書きましたが、ズームレンズも必要なのが実情です。
単焦点レンズで全ての写真が撮れるわけではありません。
例えば運動会では子供の競技中にレンズを交換する余裕はありません。
スタートラインでは子供が綺麗に収まっていても、コーナーでは子供の顔のアップで何が写っているかわからない という事もあります。
風景を撮影していても、あと一歩後ろに下がりたいと思ったらそこは崖っぷち という事もあります。
単焦点レンズはフットワークで稼ぐ必要があるので、フットワークが使えない場所では圧倒的に不利です。
「単焦点、単焦点」と目線が狭くならないように、自分にどんなレンズが合っているか考えながら購入したいですね。

僕も未だにズームレンズ使ってるしね。やっぱり便利だよズームも。