写真をプリントする前に知っておきたいカメラと印刷用紙のアスペクト比の違い

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この前、祖母の米寿のお祝いがあり、その時の集合写真の編集を編集していた時の事です。

水平を整え、左右の人の肩が丁度収まるようにトリミング。

いつものようにアスペクト比は3:2に設定しました。

集合写真で僕は左端に立っていました。

集合写真を祖母に渡そうとL判でプリントをすると

「なんか俺の肩(左端)切れてない?」
「右端も切れてるよな」

という事がありました。

調べてみると、予想通り。一般的なデジタルカメラと一般的なプリントサイズではアスペクト比が微妙に異なる事を知りました。

渡される側としては「ふーん」かもしれませんが、神経質な僕からすると「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ」の大問題です。

日の丸構図やシンメトリー構図においては、作品に大きな影響を与える事はありません。

しかし今回のように集合写真で人物をギリギリまで詰めた場合や三分割構図の場合では、アスペクト比が変わると全体のバランスも変わるため、作品の完成度としても悪影響です。

また、依頼で写真を撮り、写真データのみを渡した場合も、依頼者が写真をプリントをする事によって作品の完成度が落ちる可能性もあります。

そんなカメラと印刷用紙のアスペクト比の話をしようと思います。

このブログの写真のアスペクト比は基本的に3:2に統一しています。

目次

デジタル一眼のアスペクト比は3:2

一般的なデジタル一眼(フルサイズ、APS-C)のアスペクト比は3:2です。

これは35mmフィルムのアスペクト比が3:2(36×24mm)であった事に由来し、フルサイズのイメージセンサーも36×24mmを踏襲しています。

トリミングをする場合も、このアスペクト比を維持している人が多いのではないでしょうか。

アスペクト比が約3:2の印刷用紙

アスペクト比短辺を1とした場合
デジタル一眼3:21.50
L判127×89mm1.43
KG判152×102mm1.49
葉書148×100mm1.48
A6148×105mm1.41

どの用紙サイズも、約1:1.5の比率ですが、ピッタリ1:1.5ではありません。

L判(127×89mm)

L判は日本国内の写真のスタンダードなサイズです。

アスペクト比1.43なので、そこそこトリミングされるのも納得です。

KG判(152×102mm)

KG判は世界基準の写真のスタンダードなサイズです。

アスペクト比1:1.49という、印刷用紙の中で最も3:2の比率に近いアスペクト比です。

葉書(148×100mm)

みんな知ってるあの葉書です。

KG判と同じとして扱われる事がありますが、厳密には微妙に違います。

A6(148×105mm)

A1の半分の半分の半分の半分の半分です。

用紙サイズとしては一般的ですが、写真用として使う事は少ないです。

コンパクトデジカメのアスペクト比は4:3

アスペクト比4:3はマイクロフォーサーズやコンデジ、スマートフォンのカメラに多いアスペクト比です。

ハーフ判のサイズが4:3(24×18mm)であった事に由来します。

アスペクト比3:2を見慣れていると、かなり違和感を感じます。

フォーサーズを使う時は撮影の時点でアスペクト比を3:2に変更しています。

アスペクト比が約4:3の印刷用紙

アスペクト比短辺を1とした場合
コンパクトデジカメ4:31.33
六切254×203mm1.25
四切305×254mm1.20

六切

学校や会社の記念写真や集合写真でよく使うサイズです。

正方形に近く、台紙に入れても綺麗に収まります。

四切

遺影や顕彰写真に使うそうです。

正直、あまり知りません。

編集で正しくトリミングを

今回の僕のように被写体の肩が切れるようなトラブルを起こさないためには、適切なサイズでトリミングを行う事が重要です。

写真愛好家の多くは、トリミングはRAW現像の段階で行うと思います。

一般的なRAW現像ソフトにはアスペクト比を指定する機能が備わっているので、この記事で紹介したアスペクト比をトリミングの際に入力してください。

名称プリントサイズ短辺を1とした場合
L判127×89mm1.43
KG判152×102mm1.49
葉書148×100mm1.48
A6148×105mm1.41
六切254×203mm1.25
四切305×254mm1.20

プリントサイズを指定してもキチンと反映されます。

Lightroomのアスペクト比(用紙サイズ)の入力

複数のアスペクト比を残したい場合は、仮想コピーを作成し、プリント用の写真データを別途作成する事をおすすめします。

RAW現像って何?という人は下の記事を参考にどうぞ。

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