「RAW現像ってPCじゃないと無理でしょ?」と思っていませんか?実は、最近はタブレットPCでも十分にRAW現像ができるようになってきました。特に、Lightroomモバイル版やLuminar Mobileのようなアプリを使えば、初心者でも簡単に高度な写真編集が楽しめます。
この記事では、Luminar Mobileを実際に使ってRAW現像をした僕が、実際に編集した写真を掲載しながら、アプリの魅力や使い方を分かりやすく解説します。
初心者の方でも「タブレットでRAW現像って本当にできるの?」と疑問を感じるかもしれません。そんな方に向けて、スマホ編集との違い、Luminar Mobileの性能や使いやすさ、タブレットを使うメリット・デメリットなど、リアルな体験をもとに詳しく紹介します。
RAW現像とは?スマホ編集との違いとその必要性

スマホの編集機能でできること
最近のスマートフォンはとても便利になり、純正の写真アプリでも明るさや色味の調整、フィルターなど、簡易的な補正はできます。
- 明るさやコントラストの簡易調整
- 色味の変更(フィルター)
- トリミングや角度補正
そこで、「写真編集って難しそう」「PCが必要でしょ?」と悩んでいる人に向けて、スマートフォンでの写真編集をお勧めした事があります。

スマホ編集の限界とRAW現像の基本
一方で、スマートフォンの写真編集(JPEG編集)には、編集の自由度や画質に限界があり、これより本格的な写真編集といえばRAW現像になってきます。
RAW現像とは、デジタルカメラや一部のスマートフォンで撮影された「RAWデータ」をもとに、写真の明るさや色、コントラストなどを自分好みに仕上げる作業のことです。
RAWデータはJpegよりも圧倒的な量の色情報を保存しています。
RAWデータを生肉、Jpegをステーキに例えて解説しています。

なぜRAW現像が必要なのか?
RAWデータはデータ量が多いぶん、編集による画質の劣化が起こりにくい事が最大の強みです。
露出や彩度を後から補正しても画質が劣化しにくく、露出アンダーで暗くなったシャドウもRAWデータであれば階調を引き戻せたり、色温度を自然なトーンに調節したりすることが可能です。また、彩度やシャープネスを自分の好みに合わせて微調整することもでき、写真表現の幅が広がります。
RAWデータの保存方法まで解説しています。

おすすめのRAW現像アプリ!Luminar Mobileの魅力と使い方

RAW現像といえば、冒頭で書いたようにPCに専用ソフトを入れて、マウスやキーボードで操作するのが当たり前でした。
しかし、モバイル端末やアプリ開発により、もっと手軽に・もっと楽しくRAW現像ができるようになっています。
RAW現像ソフトでできること:主な編集機能
モバイル端末向けのRAW現像ソフトはいくつかありますが、以下の機能はほとんどのRAW現像ソフトに搭載されています。
- 露出・ホワイトバランスの正確な補正
- シャドウやハイライトの細かな調整
- ノイズ除去やレンズ補正
LuminarのAI機能で写真編集がもっと簡単に
冒頭で紹介したように、この記事ではLuminar Mobileで編集した写真を掲載しています。Luminar Mobileは初心者でも直感的に使えるRAW現像ソフトとして注目されています。
Luminar MobileはApp StoreやGoogle Playなど、それぞれのアプリストアでダウンロードが可能です。
Luminar Mobileでは、通常のRAW現像ソフトの機能に加えて、初心者でも手軽に写真を美しく仕上げられるAI補正機能が多数搭載されています。
- 補正AI(全体の見栄えを良くする総合補正)
- スカイAI(空の部分だけを自動で認識して、別の空に置き換える)
- 顔認識による美肌補正(ポートレート写真で肌をなめらかにする)
タブレットを使ったRAW現像のメリットとデメリット
タブレットを使ったRAW現像には、多くのメリットといくつかの注意点があります。
まず最大のメリットは、どこでも気軽に作業できるという点です。旅行先のホテルやカフェ、自宅のソファの上でも、気軽に写真編集が可能になります。PCのように机に向かって作業する必要がないため、撮影後すぐに現像作業に取りかかれるのは大きな魅力です。
また、スペックに対するコストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。同じ価格帯で比べた場合、PCよりもタブレットの方が快適に動作することもあり、コスパ重視のユーザーには非常に有利な選択肢となります。
一方、デメリットとしてはストレージの制限が挙げられます。データ容量の大きいRAWデータを大量に処理する場合には、やはりPCの方が快適です。さらに、タブレットの内部ストレージでは容量が足りないことも多く、小まめにデータを消したり、クラウドストレージの併用を検討する必要があります。
メリット
- どこでも作業できる:外出先やベッドの上でも編集可能。旅行先でもすぐ取り込んで現像できる手軽さ
- タッチ操作が直感的:指やスタイラスで写真を「触る」ように編集でき、直感的で楽しい
- 軽くて省スペース:PCよりも軽くて場所をとらず、カフェなどでもさっと作業できる点は大きな魅力
- PCよりコスパに優れる:高性能なPCを用意しなくても、タブレットPC一台で本格的なRAW現像がスタートできる
デメリット
- ストレージ不足:RAW画像は1枚あたりの容量が非常に大きく、端末のストレージを圧迫する
- 機能制限:デスクトップ版のLuminar Neoと比べると、モバイル版にはまだ搭載されていない機能もある
iPadでLuminar Mobileを使った感想

筆者はiPad Air 第4世代を使用しています。発売からしばらく経過しているモデルですが、動作は軽快で、編集は驚くほどスムーズです。
恥ずかしい話ですが、僕のPCはLuminar Neoの推奨スペックをギリギリ満たしている程度で、補正する項目によっては動作が重くなることがあります。それに対して、iPad Air 第4世代ではモタつくこともなく、快適に動作してくれました。
搭載されている機能については、デスクトップ版Luminarで培われた「AI補正」が非常に優秀で、初心者でも短時間で写真を仕上げることができます。
「Luminar Mobileはデスクトップ版のLuminar Neoの簡易版なの?」という声が出てきそうですが、そんな事はありません。
小さなモニターでも編集しやすいようにインターフェース関連が全て見直されており、横長のスライダーではなく円形のダイヤルが使われていたり、各種フィルターがフィルムデザインになっていたりと、タブレット端末に特化した工夫が随所に施されています。
ただし、タブレットならではの使いにくさも一部存在します。特にトーンカーブの細かい調整はやや難しく、Apple Pencilの導入を検討する価値があります。
RAW現像はもっと手軽に始められる
Luminar Mobileとタブレットがあれば、RAW現像は「難しい」から「楽しい」作業に変わるかもしれません。
タッチ操作にAI補正。いまどきのRAW現像はとても身近で、PCがなくても十分実用的です。
一方で、写真編集を本格的に極めたい場合には、デスクトップ版のLuminar Neoのようなソフトが強力な選択肢になります。より多くの機能、安定したパフォーマンス、大容量のRAWデータを扱う処理能力など、タブレットでは補いきれない部分をしっかりサポートしてくれます。
タブレット向けのLuminar Mobile(App StoreやGoogle Playから入手可能)も、デスクトップ向けのLuminar Neo(Skylum公式サイトよりダウンロード可能)も、無料トライアル期間が用意されています。
RAW現像は難しそうに見えるかもしれませんが、実際に触ってみると「意外とできるかも」と感じられるはずです。まずは気軽に体験して、自分に合った写真の編集スタイルを見つけましょう。