世の中にはクラウドやNASなど、色々なバックアップの取り方があります。
そんな中で、僕はRAID1を使ってバックアップを取っていた事があります。
RAID1とは、複数の記録メディア(主にHDD)を一つと認識させ、機能を拡張するRAID構築の一つです。
RAID構築には複数の種類があります。
- RAID0(ストライピング) データを分散する事で読み書きの速度アップ
- RAID1(ミラーリング) 同じデータを書き込む
- JBOD(スパニング) HDDを繋いで大容量化
俺が使っていたのはRAID1ね。
RAID1の構築方法
RAID構築はWindowsの純正機能、又はRAIDケースを購入してソフトを介して行います。
僕はRAIDケースを購入して構築しました。
理由としては、Windows純正のRAID構築では、HDDの破損を通知してくれないため、別途監視するソフトが必要です。
RAIDケースには故障を通知してくれるランプが点灯するので、分かりやすいこちらを導入していました。
僕が使っていたRAID1は、同じデータを2台のHDDに同時に書き込むことから、ミラーリングと呼ばれます。
RAID構築を施すと、複数のHDDは1台と認識され、PC上にも1台のHDDしか表示されなくなります。
PC上からの見た目もスッキリしていますし、何よりバックアップを取るための操作が必要無い事から僕はRAID1を構築していました。
RAID1は片側のHDDが故障しても、もう片方のHDDは無事なので、故障に強い事が大きな特徴です。
一方で、2台に同じデータを書き込む事から、書き込み速度が倍になる事や、同じファイルが2つ存在する事から、容量効率が悪い事などが挙げられます。
操作ミスには対応できない
故障に強いRAID1ですが、操作ミスによるファイルの損失にはめっぽう弱いのがRAID1です。
分かりやすい例を挙げると、間違ってデータを削除すると、2台のHDDから同時にデータが削除されます。
初期化(フォーマット)においても同様で、誤ってフォーマットをすると、2台が同時にフォーマットされてしまいます。
ここが僕の認識の甘かった部分で、「ミスをしなければいいだろう」と思っていました。
しかし、それだけではなかった。
RAID1の恐ろしさは操作ミスだけではない
同じ情報を2台のHDDに書き込むRAID1はトラブルが2枚同時に起こります。
これは操作ミスに限った話ではありません。
ファイルチェックで強制的に移動させられる
まず最初に陥ったトラブルがこちらです。
どこが起因したのか不明ですが、ドライブのエラーをチェックする際に「found.000」というフォルダーにファイルが強制的に移動されていました。
解決はできましたが、
- ファイルは見えない
- けどファイル容量は使っている
- でも隠しファイルでもない
という初のトラブルを経験する事になりました。
システムエラーも回避できない
上記のトラブルから数日後。
トラブルの日にちが近かったので、上記のトラブルの根本的な解決ができていなかった事が原因だと思います。
HDDを接続しても正しく認識されず「フォーマットをする必要があります」というメッセージが出てきました。
冒頭でも紹介した通り、RAID1は2台のHDDに同じデータを書き込みます。
あなたは「フォーマットをする必要があります」という元気なHDDが2台同時に誕生した瞬間を見た事がある?
EaseUS Data Recoveryで中身の回収はできた
ちなみにですが、「フォーマットをする必要があります」というメッセージの段階なら、ファイルの復旧ソフトで回収できる事が多いです。
僕も例に漏れず、EaseUSのファイル復旧ソフトData Recoveryを使用したところ、無事にファイルを回収できました。
HDDには約1TBの写真があり、中には子供の写真も含まれていたので本当に助かりました。
手動のバックアップが一番かもしれない
僕はプロカメラマンではないので、バックアップにお金や時間を費やすのはいかがなものかと思っていました。
しかし今回のトラブルによって今まで撮ってきた写真を失いかけ、本気でバックアップを見直すようになりました。
もうこんな経験したくない!
今回のトラブルからの教訓は、RAID1は1枚のHDDだと思って扱う事。
RAID1はメディアの故障には強いですが、故障以外のトラブルには対応できません。
何とか助かったものの、今後もRAID1を運用するのは恐怖でしかありません。
といっても僕に残されているのは手動でのバックアップは手動でのバックアップくらいです。
さすがに手動は面倒なので、半自動という形でのバックアップを検討中です。