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日中に写真を撮っていると、太陽光の直接当たる場所から、影になった場所まで同じ時刻でも色々な明るさがあります。
そんな時に、写真に明暗差(輝度差)が生じて、思うような写真が撮れない経験をした人もいるのではないでしょうか。
これにはカメラ(イメージセンサー)のダイナミックレンジが関係しています。
この記事では、そんなダイナミックレンジについて解説していきたいと思います。
カメラにはイメージセンサーという部品が搭載されており、イメージセンサーがレンズから通ってきた光を受けることで写真となります。
カメラが一度のシャッターで記録できる光の範囲には限界があり、範囲のことをダイナミックレンジと呼びます。
ダイナミックレンジを超える明るさは記録できません。
カメラのイメージセンサーは目まぐるしい成長をしていますが、ダイナミックレンジの性能は2020年代の今も人の目には追い付いていません。
「自分には見えるけど、カメラには見えていない」というケースも多くあるので、そこはカメラのスペックとして諦めるしかありません。
ダイナミックレンジをオーバーすると、明るい方向では真っ白。暗い方向では真っ黒に写ります。
この真っ白になった部分を白飛び(露出オーバー)、真っ黒になった部分を黒潰れ(露出アンダー)と呼びます。
白飛びや黒潰れには、白又は黒のデータしか残っておらず、後々の編集作業で露出の調整をしても、色が戻ってきません。
そこで基本的には、写真全体が白飛びも黒潰れも起きていない写真を撮っておいた方が、後々の編集作業で調整する幅が広くなります。
白飛びと黒潰れのどちらも良くないのですが、どちらかというと白飛びの方が良くありません。
それはアンダーに傾いた写真の方が色のデータがよく残っており、編集作業で色が戻ってくる可能性が高いからです。
編集作業で正しく色を戻す事を考えて、少しアンダーで撮影する人も多く居ます。
そこで、カメラには白飛び(ハイライト)警告という機能が備わっています。
名前の通り、写真の白飛びした場所を教えてくれる機能で、背面モニターやEVFに、写真の白飛びをしている部分を点滅させて、撮影者に警告してくれます。
基本的には無い方が良い白飛びや黒潰れですが、例外もよくあります。
メジャーなケースでは夕日で人物や建設物をシルエットにしたり、人物の背景を飛ばして、柔らかい光を表現したりします。
撮影者のセンスが出るポイントの一つです。
カメラメーカーによって名前が違いますが、カメラには階調補正という機能があります。
階調補正を使うと、写真の明るい部分を暗く、暗い部分を明るく調節して、全体の明るさを整える事ができます。
ここで響いてくるのが、ダイナミックレンジの性能で、ダイナミックレンジが広ければ広いほど、正確な色が表現できます。
階調補正はカメラ内の機能ですが、編集作業でシャドウやハイライトを調整するのとほぼ同じなので、PCでの編集がオススメです。
ダイナミックレンジには限界があるため、1枚の写真から編集では、ハイライトやシャドウの色が正しく出なかったり、ノイズが出たりします。
そこで、ハイライトやシャドウを強く補正する場合はHDR合成という編集方法が用いられます。
HDR合成とは、明るさの異なる写真を複数合成し、ハイライトやシャドウの色を正しく再現する合成方法です。
HDR合成の専用のソフトもあるので、興味があればこちらも参考にしてみてください。
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