02 技術の章:迷わず、シャッターを切るために。

カメラの使い方を覚えるのは、正解を出すためではありません。

自分の頭にある「こんな風に撮りたい」というイメージと、実際の写真のズレを埋めていくためです。

偶然撮れた一枚もいいけれど、狙い通りに撮れた一枚は、はるかに面白いです。

そんな「撮る自由」を手に入れるための、プロセスを整理しました。

01. 露出とピント、それだけでいい

設定項目が多いカメラだからこそ、優先順位を極限まで絞り込みました。

光をどう取り込むか(露出)と、どこに視線を置くか(ピント)。

この二つを自分の意志でコントロールできるようになれば、カメラは難しい機械から、信頼できる相棒へと変わります。

「学びすぎ」という罠を避ける

多くの人が、もっと多くの設定、もっと高度なテクニックを知らなければと、ネットの海を彷徨います。

しかし、情報の過剰摂取は、かえってあなたのシャッターを重くするだけです。

大切なのは「何を学ぶか」ではなく「何を学ばないか」。

迷走を終わらせるための、僕なりの「勉強の区切り方」を置いておきます。

02. 写真を「行程」で分解する

「どう撮ればいいか分からない」という悩みは、撮るという行為を一括りに捉えすぎているからかもしれません。

写真は「被写体の発見」「構図の決定」「設定の選択」という3つのステップに分解できます。

この3つのステップを整理してみることで、あなたの意図はより確実に写真へと反映されるようになります。

03. 理屈の先にある「実感」

「露出とピント」というシンプルな理屈。

そして「3つのステップ」という手順。

これらを意識せず、自分の手足のように操れるようになった時、写真は「たまたま撮れたもの」から「狙って撮るもの」へと、その本質を変えます。


次はその技術を使って「何を伝えるか」のフェーズです。

現場で感じた光を、画面の中に正しく呼び戻すための「表現」の話をしましょう。