イメージセンサーの種類と違い:サイズで変わる画質と特徴を知ろう

当ページのリンクには広告が含まれています。

カメラの画質を大きく左右するのが「イメージセンサー」です。

イメージセンサーは光を受け取って電気信号に変換し、画像データとして記録する部品です。

イメージセンサーの大きさはレンズの大きさに関わるため、大きさがある程度統一されています。レンズ交換式カメラでは大きい順に次の4種類に分けられます。

  • 中判
  • フルサイズ
  • APS-C
  • マイクロフォーサーズ

同じ総画素数でも、センサーの面積が大きい方が1つの画素(ピクセル)が占める面積が広くなります。

ピクセルサイズが大きいとより多くの光を取り込めるため、得られる信号が強くなり、ノイズに対して信号が優位になる(信号対雑音比が高くなる)という物理的な利点があります。結果として、高感度時のノイズ低減、暗部の階調保持、より広いダイナミックレンジといった画質面での改善が見られます。

もちろん利点だけではなく、センサーが大きくなるとカメラ・レンズのコストや重量も増えるため、撮影スタイル(持ち運び重視か画質重視か)や予算を踏まえて最適なセンサーを選ぶことが重要です。

この記事では一眼カメラの4種類のイメージセンサーの大きさと、主な用途について解説します。

目次

中判センサー

中判センサーは、一般的なフルサイズよりもさらに大きなセンサーです。たとえば、富士フイルムGFXシリーズに搭載されている中判センサーは約1億200万画素を超えるモデルも存在し、圧倒的な解像力を誇ります。

画質は圧倒的で、豊かな階調と立体感を再現できます。

ただし価格は非常に高く、ボディも大きいため、プロの中でもごく一部が使用しています。

採用メーカー: 富士フイルム(GFXシリーズ)
おすすめユーザー: 商業写真、風景、広告など、最高画質を求めるプロカメラマン。

フルサイズセンサー

35mmフィルムと同じ大きさのセンサーで、プロからハイアマチュアまで幅広く使われています。

高感度性能やボケ味に優れ、被写界深度が浅く、背景を大きくぼかした写真表現がしやすい特徴もあります。

カメラ価格は高めですが、画質重視派にとっては理想的な選択肢です。

採用メーカー: キヤノン、ニコン、ソニー、パナソニック、シグマなど
おすすめユーザー: プロカメラマン、本格的な写真愛好家。

APS-Cセンサー

フルサイズより一回り小さいセンサーで、初心者向けカメラの多くに採用されています。

価格帯は比較的手頃で、ボディも軽量なモデルが多く、日常使いや旅行などにも扱いやすい点が魅力です。

レンズの種類も豊富で、入門から中級者まで幅広く使えます。

採用メーカー: キヤノン、ニコン、ソニー、富士フイルム、ペンタックスなど
おすすめユーザー: カメラ初心者、コストを抑えて写真を楽しみたい人。

マイクロフォーサーズセンサー

APS-Cセンサーより一回り小さいセンサーで、フルサイズの半分の大きさのセンサーです。

小さいセンサーながら初心者向けから、プロ向けまで一貫している事が大きな特徴で、ボディとレンズの軽さを活かした撮影を得意としています。

マイクロフォーサーズを採用しているのはパナソニック(LUMIX Gシリーズ)OM SYSTEMの2社のみ。

マウントも共通規格なので、両メーカー間でレンズを共有できるという大きな利点があります。

軽快に撮影ができ、登山や旅行、街歩きなどにも最適。

入門者からプロまで幅広く使われています。

採用メーカー:パナソニック、OM SYSTEM
おすすめユーザー: 軽快に撮り歩きたい人、機動力を重視する人。

主なマウント規格と対応メーカー

センサーサイズとともに重要なのが「マウント」。マウントとはレンズとカメラを接続する部分で、メーカーごとに異なります。ただし、マイクロフォーサーズやLマウントのように、複数メーカーで共有できる規格も存在します。

また、フルサイズとAPS-Cの両方に対応するマウント(例:キヤノンのRF、ニコンのZ、ソニーのE)では、同じマウントでもセンサーサイズが異なるボディがあるため注意が必要です。

フルサイズ対応レンズはAPS-C機でも使用できますが、レンズの周辺がセンサーに当たらないため、トリミング(切り取り)したように写ります。
逆にAPS-C専用レンズをフルサイズ機に装着すると、画像が周辺でケラれる(黒く欠ける)場合があります。

センサーサイズと画角の話

マウント名主な対応メーカー特徴
RFマウントキヤノンフルサイズ・APS-C両対応
Zマウントニコンフルサイズ・APS-C両対応
Eマウントソニーフルサイズ・APS-C両対応
Xマウント富士フイルムAPS-C専用
Lマウントパナソニック、ライカ、シグマフルサイズ用の共通規格
マイクロフォーサーズマウントパナソニック、OM SYSTEMMFT用の共通規格
Gマウント富士フイルム中判専用

まとめと選び方のポイント

センサーサイズは大きいほど高画質ですが、その分カメラは高価で大きくなります。

一方で、小さいセンサーは軽量で扱いやすく、持ち運びにも便利です。

どのセンサーを選ぶかは、「自分がどんな撮影をしたいか」で決まります。

撮りたい被写体、好きな被写体が決まっている人はある程度高価なカメラで良いと思います。

しかし「趣味として初めてみようかな」「撮りたい被写体が曖昧」「色々撮ってみたい」という人はエントリーモデルがおすすめです。

目次