PS4で発売中のダウンロード専用ソフト、THE QUIET MANをクリアしたので、レビューと感想を書いていきます。
THE QUIET MANはHuman Head Sudiosがデベロッパー(開発)、スクウェアエニックスがパブリッシャー(販売)を担当して作られたゲームです。
基本的にデベロッパーがゲームの開発をするのですが、パブリッシャーも黙って見ているばかりではなく、デベロッパーに指示をしながら開発することもあり、ここはケースバイケースです。
今作はパブリッシャーのスクウェアエニックスとデベロッパーのHuman Head Sudiosが密にコンタクトをとりながら制作したそうで、小さなデベロッパーであるHuman Head Sudiosと、有名企業であるスクウェアエニックスがどのような化学反応を起こすのかも見どころの一つです。
パブリッシャーであるスクウェアエニックスもこの化学反応にかなり期待しているようでした。
それではTHE QUIET MANを実際にプレイした感想やレビューをしていきます。
THE QUIET TMANの特徴
音声も字幕ない世界で
THE QUIET MANの主人公デイン。
デインは聴力障害があり、耳が聞こえません。
作中は音声や字幕が無く、プレイヤーは映像のみを頼りにストーリーを進めていきます。
言語が私たちの意識を形作り、「言葉は命」とも形容されます。
その命を投げ捨てたなら、あるいは私たちは、心と心、魂と魂が言葉を超えて共鳴するような、そんな純粋な輝きを目にすることが出来るのかもしれない——これが本作THE QUIET MANの根幹にある想いです。
実写と3Dが作り出す世界
この作品のムービーシーンは実際に撮影されたものです。
ムービーシーンは本当に映画を観ていると錯覚するくらい。
(まぁ実写だから当たり前なんだけど)
特にアナウンストレーラーとして紹介されているオープニングシーンは実写とCGが融合して見事な演出でした。
THE QUIET MAN 感想
とりあえず1周した感想としては「最悪」。
久しぶりに糞ゲーを引いた気分。
主人公デインは冒頭でも書いた通り、耳が聞こえません。
しかし手話や読唇によって対話はできるようで、様々なキャラクターとコミニュケーションを取っています。
対話が成立しているにも関わらず、プレイヤーには目で見た情報しか伝わらず、「今何が起きて、何故そこへ向かっているのか」などの必要な情報が全く伝わって来ません。
デインが登場していない、他のキャラクターだけの会話シーンも全て無音なので、ほとんどのシーンでプレイヤーだけが蚊帳の外でした。
というかデインが聴力障害がある事すらプレイヤーにはきちんと伝えられていないので、それも私の予想なんですけどね。
デインのスマートフォンに電話がかかってくるシーンがあるので、実は聴力障害じゃないのかな?
グラフィックもオープニングシーンは素晴らしかったのですが、全体を通すと実写の綺麗さに押し負けていました。
もちろんCGなのである程度は妥協が必要ですが、グラフィックのクオリティは初期のPS3くらいで、お世辞にも綺麗ではありませんでした。
実写は良かったけど、実写である必要性も感じませんでした。
逆にCGとのギャップが大きかったし、採用しない方が良かったのでは?
実写
CG
評価をするのはまだ早い?
発売日から約1週間後に無料アップデートがあるそうです。
アップデートの内容は音声と字幕の追加。
アップデートについてメッセージが公式サイトに掲載されていました。
言葉を捨てた一周目
言葉を宿した二周目
変貌する物語———
これが揃ってはじめて
本作の体験は完結します
これは期待していいのかな?
このアップデートパッチでレビューが覆るようなら1週目でイマイチだと思わせた事は計算とすら思えてきます。
THE QUIET MAN -ANSWERED- 感想
2周目をクリアしてきました。
2周目は予告通り音声(字幕)が加わります。
これによって物語の見えなかった部分が一気に晴れていきました。
戦闘シーンにも効果音が追加されていて、爽快感もアップしています。
まさに2周目を以て完成とされる作品でした。
ただ残念な部分もあって、デインの聴力障害の設定はやっぱり不要だったな と思います。
もっと別の表現の仕方があったと思うし、1周目の蚊帳の外状態は2周目をプレイしても納得できませんでした。
また物語の見えない部分が晴れたのは良かったのですが、ストーリーの大まかな部分は1周目で思っていた通りで、ストーリー全体が覆るというほどのインパクトはありませんでした。
まとめ
突如E3で発表され、トレーラーで光るものを感じて購入してみたTHE QUIET MAN。
1周目をプレイした時は
「糞ゲー引いたな」と思っていました。
しかしアップデートの追加された2周目をプレイしてからは、面白い発想でゲームを作るなと思いました。
さすがインディーズメーカーのこういう発想は本当に凄いです。
これが楽しみでインディーズメーカーをプレイしている人も多いはず。
(発想自体はスクウェアエニックスなのかな?)
スクウェアエニックスの期待していた化学反応は思っていたより小さかったですが、これからのゲーム業界に一つの可能性を与える化学反応だと思います。
またHuman Head Studiosとスクウェアエニックスのタッグが見られるなら、次回作も是非プレイしてみたいです。