写真を撮っていると、「大きく写したいけど、これ以上寄るとピントが合わない」という距離がありますよね。
レンズには最短撮影距離という距離が決まっていて、その距離よりも被写体に寄ってしまうとピントが合わなくなります。
そんな時にはクローズアップレンズを使用してみてはどうでしょうか。
レンズと呼ばれていますが、保護フィルターのようにレンズのフロント側に取り付けます。
それでは以下から詳しく説明していきます。
マクロレンズとは
今回は登場しないマクロレンズですが、軽く紹介しておきます。
マクロレンズとは被写体を大きく写せるレンズの事です。
よく「寄れるレンズ」と呼ばれますが、少し違います。
例えば、広角レンズの多くは寄れますがマクロのように大きく写せるレンズはあまりありません。
マクロレンズを購入する時に大切なのは「最大撮影倍率」という項目で、マクロレンズはこの数値が「1.0」のレンズが多いです。
最大撮影倍率が0.5倍のレンズをハーフマクロ、0.25倍のレンズをクォーターマクロなどと呼んだりしています。
低くなればなるほどマクロ域から遠ざかります。
クローズアップレンズ
マクロレンズは大きく写せるレンズでしたが、今回紹介するクローズアップレンズは「寄れるレンズ」です。
被写体に寄れるので、大きく写すことができます。
クローズアップレンズは、レンズによって決められている焦点距離を無理やり変更します。
クローズアップレンズと近い最短撮影距離のマクロレンズに取り付けてもあまり効果はありません。
No.1~5とNo.10があり、数値が大きいほど寄って撮影ができます。
またフィルターを重ねて着用する事で更に大きな効果が出ます。
No.3とNo.5を重ねて着用した場合、No.8相当の距離になります。
注意点
このフィルターは最短撮影距離を変更するもので、最大拡大倍率はレンズの焦点距離によって変わってきます。
例えば100mmのレンズにNo.5を付けた場合と、200mmのレンズにNo.5を付けた場合によっての効果は異なります。
また、このクローズアップレンズを着用すると、寄って撮影できる反面、これまでの距離でピントが合わなくなるので注意しましょう。
前述した通り、クローズアップレンズを重ねて着用して、更に大きな効果を得る事が可能ですが、広角ではケラレと呼ばれるフィルターのフチが映り込んでしまう現象が起こる事があります。
用意した物
今回はクローズアップレンズのNo.3とNo.5を用意しました。
公式サイトによるとNo.3は20~33cm、No.5は14~20cmの距離で撮影できるようです。
Amazonなどの通販サイトではNo.5が人気です。
試し撮り
大きさのサンプル程度に試し撮りから。
試し取りの全ての写真は焦点距離は35mm判換算で105mmで最短撮影距離で撮影しています。
クローズアップレンズなし
クローズアップレンズNo.3
クローズアップレンズNo.5
クローズアップレンズNo.3+No.5
自分にあったNo.の探し方
レンズの焦点距離とクローズアップレンズのNo.によって写りが違ってくると、自分がイメージした写真が撮りにくいと思います。
そんな時にはマクロレンズのスペックを参考にしてNo.を選んでみてはいかがでしょうか。
まず、自分が使うレンズの焦点距離に近いマクロレンズを探します。
例えば自分のレンズが70mmなら、70mmのマクロレンズを探しましょう。
70mmのマクロレンズのスペックを見ると、最短撮影距離が書かれているので、その撮影距離にできるクローズアップレンズのNo.を選べば同じように撮影できます。
注意点としてはマクロレンズの基本は1倍マクロですが、もっと大きく写せるレンズもあります。最大拡大倍率が1.0か一緒に確認しておきましょう。
1倍マクロにできる最短撮影距離
簡単にですが、焦点距離ごとに1倍マクロにできるクローズアップをピックアップしてみました。
補足ですがフルサイズ換算です。
APS-Cの場合は1.5倍大きく写るので注意してください。
焦点距離 | 最短撮影距離 | クローズアップレンズ |
50mm | 0.16m | クローズアップレンズ No.5 |
70mm | 0.26m | クローズアップレンズ No.3 |
90mm | 0.28m | クローズアップレンズ No.3 |
100mm | 0.35m | クローズアップレンズ No.2 |
撮影サンプル
少ないですがこれまでに撮影した写真です。参考程度にどうぞ。
レンズは全てソニー SEL1670Zを使用しています。
クローズアップレンズNo.3
クローズアップレンズNo.5
クローズアップレンズNo3+No.5
まとめ
マクロ撮影はしなくても、もう少し寄りたい事って意外とよくあります。
そんな時のためにバッグに一つ忍ばせておきたいフィルターです。
人気はNo.5のようですが、マクロを意識しないのならNo.3で十分だと思います。
最後に少しだけ撮影のポイントなのですが、被写体との距離が近いので、かなり手ブレします。
絞りは解放、高めのISO感度をお勧めします。
今回紹介したもの
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